安定した飛距離を出せる遠投仕掛けを紹介します。

使用する物

                     遠投浮き

                     遠投カゴ

                     クッションゴム(太さ2mm、長さ20cm)

                     キス天秤(LL、約17cm)

                     浮き止め(シリコン製)

                     カラマン棒(大)

                     テーパーゴム管4本

                     スナップ付きスイベル(4号6号)

                     テパーシモリ玉(小)


まず天秤のねじれた管を外し、角度を整える。
天秤のサオの部分も、ねじれず軸から真っ直ぐに出ているか確認する

少し管をつぶす。



ゴム管を一つ通す。



クッションゴムに付いているスナップを外す。



先ほど作った天秤に通しハンダ付けして
ゴム管をかぶせる。





これから仕掛けを道糸に通しますが
テパーシモリ玉は、通す方向があるので注意する。
必ず小さい穴の方が浮き止めに当たるように入れる。

反対に入れると浮き止めが挟まってしまいます。



ガイドを通した道糸に、シモリ玉、スイベル6号、ゴム管
(始めは太い方が向い合せ次に太い方を下)と通し
スイベル4号を結ぶ。



最後に通したゴム管をスイベル4号にかぶせ
カラマン棒を付ける。
これは、道糸の結び目にハリスが絡まないように入れる。



スイベル6号に遠投浮きを付け
スイベル4号に天秤
天秤に遠投カゴ
をそれぞれ付ける。



カラマン棒の位置は仕掛けをぶら下げて
遠投浮きが天秤にぶつからないようにする。

これで遠投の仕掛けが出来上がりました。

後は狙う魚に合わせて浮き止めを結び、ハリス針を付ければOKです。


クッションゴムの交換は、天秤ごとの交換になりますので

あらかじめ太さの違うクッションゴムを付けた天秤を用意すると

釣りのバリエーションも増えます。

浮きを離す理由

浮きを天秤の上まで下ろしてしまいと

浮きの羽がハリスを拾って絡んでしまう場合があります。

これは、仕掛けを構えた状態から仕掛けを投げた時に浮きが反転する為です。



選択するハリスと針・仕掛けのバランス

ハリスと針は遠投カゴ釣に拘らずとても気を使い釣果も左右されます。

道糸やハリスは技術の進化により最近はとても強くはなっていますが

極端に細い物は魚を食わせる事は出来ても、取り込む事に不安があるので注意が必要です。

私はフカセ釣から石鯛・大型青物も狙い多くの仕掛けを作りますが


大切なのは魚を取り込む事だと思います。



ハリス50号の仕掛けとPE12号が400M巻かれたディアグラ50に80号のクエ竿

私は水温が低下し海が最悪の状態になるとフカセ釣に出掛けます。

食いの悪い魚達をいかに食わせて取るか、水深があり障害物の少ない堤防に限定はしますが

とても面白い釣りです。道糸2.5号にハリスは0.8号から1.5号くらいを使い

竿はへら竿の21尺中好調にガイドを付けて使っています。




フカセ浮きの数々と愛用チヌの筏深場用の落とし込みリール


ハリスや針など仕掛けを選択するには狙う魚に応じた準備が必要で

狙う魚の特性・引きの強さと、竿、道糸、ハリスの弾力に魚を取り込める確率を考えて選択します。

フカセ釣の様に細い仕掛けで掛けた魚を「操り」取り込むのも面白いのですが

針に掛かる魚の大きさは釣り人が選べないのが現実で、余力を持った仕掛けでなくては大物は取り込めません。


鯛釣の様に独特な歯の形状によりワイヤーのハリスを使い、わりと近くで狙う釣には

柔軟性を持たせる仕掛けが使えず、特別に設計された竿と釣り人の体力が釣果に左右されます。




ワイヤー37番に巻かれた針20から18号、仕掛けワイヤーは36番と道糸18号(10000C)PE16.号(9000)の巻かれたリール


平成17年に八丈島で上げられた10.6sの口白は、その引きの強さか道糸がリールの芯まで食込んだそうです。


フカセ釣もカゴ釣も石鯛、青物も「魚に針を食わせる」意味では共通の事が考えられ

細い方が、見えない・柔らかく吸い込みやすい・潮に乗りコマセとの同調が期待出来る。などなど考えられますが

魚に食わせて取り込むには仕掛けのバランスを考慮する必要があります。


遠投カゴ釣は、広い範囲で多くの魚種を狙う事の出来る釣ですが

遠投をする為竿の硬さが制限さてしまいます。

本来竿は、竿の号数がその竿の使えるハリスの細さで設計されています。

私の場合は、堤防や地磯では4号6.3mの竿で

道糸6号、クッションゴム2mm、ハリスは5号を基準として最低は2.5号です。(離島では5から10号)

2.5号のハリスは、竿の規定よりも細くなりますが

遠投による道糸の伸びとクッションゴムの効果によりギリギリ取り込みを可能としています。

細いハリスの場合は、沖でなるべく魚の体力を落としてから引き寄せるなどテクニックも必要ですし

タモ入れでは、伸びてくれる道糸も少なく竿の弾力とクッションゴムだけがハリスを助けますので慎重に行います。


遠征や沖磯、大型の青物など強烈に走る魚とのやり取りでは、道糸が長く出ていても

魚が走る速さにコマセカゴが水中で抵抗を起こし、食った瞬間にハリスが切れる事があります。

上記の固定式の天秤の使用ではハリスを太くしても水中でのカゴの抵抗で

天秤の破損の危険もあり遊動式の天秤も必要になります。


石鯛用のゴムパイプを利用した遊動天秤、遊動にする為に浮きのストッパーは浮き止めで作り、強い引きに対するハリスの負担を減らす。
ここの仕掛けは、針、ハリス、クッションゴム、道糸とダイレクトに繋がりスナップや固定天秤などを使わない柔軟性の高い仕掛けです。

棚を取る浮き止めを改良して全遊動も可能です。


針は、針も細いと伸びてしまうので標準で磯針かメジナ針の6から8号を使います。(離島では10から12号)

釣り人は魚が釣れないとハリスを細くして魚の食いを良くする事を考えますが

極端にバランスの悪い仕掛けは魚をバラす事になり、せっかく寄せた他の魚も散らす結果となります。

カゴ釣は、コマセとの同調が釣れる鍵でハリスを細くする事で同調の確保が望めますが

針を小さくして、針自体の重さを軽くする事でコマセとの同調の確保も期待出来ます。




また、糸の各所のの結びも重要です。

糸はその断面積の広さの比例でおおよその号数が決められており

引き伸ばされて断面積が小さくなり素材の限界を超えると切れてしまいます。

釣の糸は魚の引きとは他に結ぶ事により糸を締付ける効果も出てしまい

結びはしっかりと動かない(滑らない)様に作らなくてはいけません。

「結び」には様々物がありますが、針は「本結び」(内掛け結び)で金具の結びはパロマーノットが最適です。




「フィッシングノット辞典」より(定価¥1.000)


この二つの結びは細い糸から太い糸まで幅広く使えますが

糸は熱に弱く、結びには熱が発生しますので必ず水分を付けて締め込んでください。

ハリスは釣を行っている間も絶えず傷や魚の噛み跡など無いか?針の結びは緩んでいないか?

など確認しながら行い、堤防の角や磯の岩などで擦れて傷を着けない様に気配りが必要です。


カゴ釣は餌取との駆け引きはとても重要で

餌取の居る棚は他の魚も餌を食ってくれる水温(棚)と判断でき

初めての場所では海底の深さと餌取の居る深さを確認してから始める。

針に付けた餌がいつ?取られているか?

仕掛けが着水して、1分?2分?30秒?と確認しながら釣りを行わないと

針に餌が着いていないと本命の魚が掛からない。

あまり餌取りが激しい時は棚を餌取りが来づらい棚へ微妙に調整したり

カゴを変えてコマセの出し方やハリス長さなどで対応する。

大型の魚がコマセの近くに来ると餌取が遠慮してしまい

餌が残って来るようになり狙い目となるが

環境の変化、干満や雨風による水温の微妙な変化による魚の食い渋りの可能性も出てくる。



上記の仕掛けは、私が好んで使っている物です。ゲーム性のある釣も面白ですが

釣は自由で楽しいものですので、皆さんも魚を取り込めるバランスを考えて

楽しい釣りを考えては如何ですか?






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