今回は、98年モデルのアブ・ガルシア製6500CSロケットのメンテナンスをご紹介します。

リールの解体には、付属のスパナーで全て出来ますが、
上の写真にあるような工具があれば便利です。

小さなネジやパーツを落としてなくさないように
広いテーブルか、箱を用意してその上で解体してください。

解体は、
ハンドル側
(Aプレート)
スプール
ロゴマーク側
(Bプレート)
フレーム
の大きく四つ分けます。
解体したパーツ類は、後で順番が分かるように並べておきましょう。

これより下の写真は、クリックでクローズアップが出来ます。


準備として、釣行より持ち帰ったリールは淡水でジャブジャブ洗ってください。
この時に柔らかい小さい歯ブラシ
(子供用等)ですき間などに入った海水を洗い出します。
知人の中には、お風呂に一緒に入る?と言う方もいますが、そこまでは・・・・・・

次に、リールから道糸を抜き取ります。
これは、スプールいっぱいに道糸が巻いてあると
フレームからスプールが抜けないためです。
また、水分を布で拭取りながら巻き取ると、道糸もきれいなり一石二鳥です。


Aプレートの解体


ハンドルネジのロックプレートの固定ネジをマイナスドライバーで外します。



ハンドル固定のネジをはずます。


ネジを外すとドライブシャフトの頭にEリング(ワッシャー状の固定ピン)が付いているので
先の尖った物で抜きます。この時、よく飛んでしまい紛失するので注意してください。


Eリング、一番多い紛失がこれ!通常の企画物とは違い、小さく出来ていて無くすとすぐには手に入りづらい
市販の物だと大きくてハンドルネジが入らなくなり、これが無いと、メインギアにもガタつきがでてしまう。



スタードラグを外す。



センターキャップを外す。




Aプレートの固定ネジ二本を外す。


Aプレート解体の順番(左から)



フレームとAプレートの固定ネジ三本を緩める。
このネジを緩めると、ハンドル周りを付けたままAプレートをフレームから外せます。


Aプレートを外す時に、スタードラグの下に、二枚のスプリングワッシャーが入っているので
紛失と向きに注意!



Aプレートを外す。
スプリングやレバーなどが飛んだり外れたりはしないので、大丈夫です。



Aプレート内部



Aプレート内のクラッチやメインギアが乗っているプレートを真直ぐ道上げて外す。
この時、スプールに遠心ブレーキ用の茶色い小さい駒が外れるので
本体を真直ぐ立てて外してください。


これでAプレートの解体は一応終わりです。メインギア周りの解体は後ほど説明します。


スプールの解体


続いてスプールの解体です。スプールのを真直ぐ上に抜き取る。



スプールのシャフトを抜き取る。



マイナスドライバーで遠心ブレーキプレートの固定に使われている丸いピンを外します。


遠心ブレーキプレートの固定に使われている丸いピン、これも飛んで紛失しがちです。



遠心ブレーキプレートを外すと中にベアリングが見える。



べアリングの下にワッシャーが一枚有ります。



反対側のギアを上に引き抜くとベアリングが出てきます。
(プロロケットからは白いギヤの形状が変更になっています。薄い−ドライバーでコジルか斜めに倒すと外れます。取り付けはキツイく、スキマが出ますが、キッチリはめ込んでください。)



下のべアリングにはワッシャーは有りません。



スプールの解体の順番(右側がAプレート)


Bプレートの解体


センターの調整キャップを外す。
キャップはAプレート側とは高さが違うので間違えないようにする。



中にCS仕様のブロンズベアリングが入ってます。



このブロンズベアリングが高速回転を制御してくれます。



プラスドライバーで三つの固定ネジを外す。



Bプレートを外す。飛んだり落ちたりする物は有りません。



Bプレート内部です。ラインアラームとレベルワインダーを動かす白いギアが入ってます。




フレームの解体




レベルワインダーの下のマイナスネジを外します。けっこう固く閉まっていて
ネジ溝も大きいので、付属のスパナーか大きいドライバーを使うといい。


中にレベルワインダーを動かすピンが入っています。


ステンレス製のベルワインダーを動かすピン、道糸を平行に巻き取ってくれる
大事な物です。ピンの動きが悪くなると、スプール回転にも影響します。



Bプレート側からレベルワインダーの駆動シャフトを抜きます。



駆動シャフトを抜いたら、シャフトケースを同じ方向へ抜きます。



フレームの解体終了。



オイルアップ

オイルは、メインギア以外の駆動するとこには、全て入れ替えます。
水分を取って新しいオイルを入れてください。


ベアリングへのオイルは、小さな器に入れて行います。
オイルに浸して中でベアリングを回すとオイルが入ります。


Bプレートのギアも高回転には大事な部分。


メインギアプレートの解体

メインギアの周りは、直接スプール回転にはあまり影響しませんが、塩分による
腐食や、塩がグリースに混ざってしまいますので、たまにはメンテが必要です。
順番に外していけば怖くはありません。念のために組み立て順番も記載しました。











メインギアプレートの組み立て








注意!



Aプレートのメインギアベアリング、ハンドルが逆回転しない特殊なベアリング
ローラーベアリング一つ一つに、逆に回転しない様にスチール版が組み込んであります。
メンテナンスを怠ると錆びてハンドルが逆転してしまいます。



腐食の様子です。







メインギアのドラグ版
この中にオイルが入らないように注意が必要です。
オイルが入るとドラグが滑り巻取りできなくなります。
面倒くさくてクラッチのすき間からCRCなどを
吹きかける様な事は絶対にしないでください。




メンテナンスを終了したリールです。
気のせいか前より良く回る気がします。




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