2008 6500CSH



6500CSHは6500CのSH

私も始めは6500CSのHと勘違いしたが、クラシックタイプのCの変更モデルです。

正式には6500C SNAKEHEAD JAPANです。

JAPANが付いているので日本限定モデルです。

今回このリールの購入に踏み切ったのは

そのドラグ力です。(なんと8キロ!)


ラインの進化により小型のリールでも大物と勝負できる時代です。

ドラグ力8キロと言うと石鯛を狙えるリールとも言えます。しかもかなり使える幅が増えるのは間違いありません。


このドラグ力の8キロを出す為には

CSではなくCのクラシックタイプでないと成しえない部分が機関を分解して確認できました。

強い引きに対応する為にスプールシャフトの変更が主な理由のうようで、その真意を

明らかにし、遠投には弱いクラシックタイプのライトチューンを公開します。


メーカーの紹介文
http://www.purefishing.jp/new/2008/03/24_2/index.html




カップには大型のクレストマークが付き

なぜか?JAPANの文字は無くスペシャルの文字が付く

メカニカルブレーキキャップを開けるとベアリングが顔を出す。

クラシックタイプなのでスプールシャフトはスプールに固定されていて

ベアリングはここに付く



カップを外すと内部はクラシックタイプと変わりは無い

これもなぜか?ラインアラームが付かない?

ジギング仕様?



反対側のスプールシャフトは巨大化されていた

しかもベアリングがスプールに埋め込まれている

その外周に4点式の遠心ブレーキが新しいデザインで装着されている。




フレームも大きく変更されていて

スプールに埋め込まれたベアリングをハンドル側から支える方法は

昔あったUC系とウインチに採用された物の流れを汲んでいるようだ




このタイプは、シャフトの撓みが非常に少ないので

道糸が着込まないほどスプールの隙間が狭いが

水やオイルがスプールの高回転でも吐き出せず抵抗を作り

遠投には向かなかった。




クラシックタイプとは違うベアリングの装着場所の変更で

まるでCSのようなハンドル側

スタードラグハンドルは、形は最新の物だが軽量化の為かアルミ製に変更されている。



クロームと比べてみるがかなりシャフトは大きくなった。



ハンドルの逆回転を防ぐベアリングも従来品同様に入っているが

内部には、その昔より使われていて現在は7000番以上でないと使われない

爪式の逆転防止の仕組みも同時に使われている。

この爪式は古くから使われていた物だが薄いプレートに爪を取り付けるシャフトがカシメて立っており

強い衝撃(クラッシュなど)を受けるとカシメが緩み爪が正常に逆転を抑え切れなくなる事があり

現在小型のリールにはインスタントアンチリバースと言う仕組みに変更されている。

インスタントアンチリバースとは、ハンドルの根元をじかに逆転しない特殊なローラーベアリングを装着している。

ちなみにCSHのインスタントアンチリバース用のローラーベアリングは、ディアルストッパー付きのIARベアリング

現在では、7000番にも「i」の表記でこのインスタントアンチリバースが採用され始めてははいるが

強度の問題なのか?かなり長いローラーのようで、ハンドル自体が外に出てしまっている。


今回、CSHにローラーベアリング式と爪式が両方が装備されていることは

8キロのドラグパワーを支えるにはローラー式だけではでは危険だと思って良い

さぜならローラー式はハンドルの回転ポジションを選ばず逆転を防止するが

爪式は、爪が掛かるギヤの溝が来ないと逆転を止められない。

即ち、ローラーが滑り爪のギヤが掛かる位置に逆転しないと双方の力は合わないからだ

ローラーが滑っても良いのだろうか?これまでは破損に繋がっていたのだが?

双方が装備された理由は?

CSHに対し、まだ8キロの力を掛けてはいないので確かな答えは探せないが不安は残る。



 



ステンレス製に変更されたピニオンギアは十字の切り込みではなく

従来の形状



機関はこれまでの物と変わりはないが

スプールシャフトが大きくなったので、ピニオンギアの穴も大きくなり

ピニオンギアも大きさを変更せざるを得なく

ギア比が53:1から51:1となっている。

ギア比が低い事は巻取りが遅くなる分巻き取る力は増える。





レベルワインド周りには

今流行のセラミックコートがされており

ベアリングも装着している。

私的には、ベアリング無しのタイプを使い遠投ができているので

必要性をあまり感じず、メンテナンスを考えると逆に無い方が楽に思える。

今回は、クラシックタイプの改善を目的として洗浄してこのまま使ってみる事にした。



スプールは、薄い山形

メカニカル側のシャフトは7000番と同じ太さで

従来のシャフトと比べてメカニカル側としては細い

また、スプールから加重を受けるベアリングまでの距離が遠く

7000番と同じシャフトの太さとは言え8キロの加重を受けるには遠い気がする。





それではライトなチューニングに入る。

購入後、グリースは取らずオイルを少々追加した状態で投げてみたが

飛距離80mが限界のようだ

クラッシュしずらいリールととらえまた、離島の大物用として飛距離を望まなければこのまま十分使える。

今回のチューニングで回転関係をチェックし飛距離100mを目指す。




スプール回転をレベルラインへ力を伝えるギヤははめ込み式で

抵抗があり、メンテでオイルも入りずらいので

爪をカットしてEリングに交換する。




やさしくカッターで切り、取り外したら切り口を平らににてバリを取る。




Eリングは厚みとギアの大きさに注意して購入し取り付ける。




スプールのシャフトは、接地面積を少なくする為に削る。




遠心ブレーキも接地面積の少ないパイプに変更




トップのカバーはアルミ製でとても見栄えの良いものだが

サミングに邪魔なので取り外した。

取り外しは、レベルラインを外してから行う。




スプール回転に関係する部分を全てオイルに交換し

チューニング後組み上げてスプール回転を確認したところ、まだ物足りない

やはり、大掛かりなCS改造すべきか?とも考えたが

強制的にスプール回転を持続させるように「錘巻き」をすることにした。

もともと、このCSHにはPEの5号を200M入れるつもりで

下巻きを考えていたのでラインキャパには余裕がある。

錘は、糸錘の太さ1.5mmをスプールへ平らに一段巻いた。(12グラム)

PEはナイロンよりも軽いので「錘巻き」は正解かもせれない?

糸を入れて指でスプールを回転させて見たがCSと変わりないように回転した。

今後は実際に投げてみて振動やバランスを検証する。

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